ロイ・アンデション監督の『思いやりのない世界』

数々の話題作を世に送り、国際映画祭でも重要な賞を獲得するなど、この人抜きにはスウェーデン映画は語れない、そんなロイ・アンデション監督も今年で80歳! 彼が昔作ったCMのデジタルマスター化も進んでいて、映画協会公式動画アーカイブサイトで視聴可能だ。1985年の選挙で、アンデションが社会民主党のために作成し、当時激しい議論を巻き起こしたCM『思いやりのない世界』は、今こそみるべき作品かもしれない
ブロムベリひろみ 2023.03.26
誰でも
北欧通信 101

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  • ロイ・アンデション監督の『思いやりのない世界』

  • 映画で健康に

  • 若者のコンドーム利用率が過去最高となった理由

  • 外国生まれでは貧困が7倍

  • 粉末ビールで減らす二酸化炭素排出量

  • IPCC報告書と、私にもできる一番有効な気候危機対策【追記あり】

  • ノルウェーのスーパーが価格を凍結したら

ロイ・アンデション監督の『思いやりのない世界』

2020年には日本でもアンデション(アンダーソンとも表記)監督の特集映画祭が開催されたので、白塗り顔の俳優たちによりブルーグレイのシュールな空間の中で展開される、彼の独特の映画の魅力に取り憑かれた人も多いのではないだろうか? 不条理コメディの巨匠とも称されるアンデションは、その映画祭のサイトでは、以下のように説明されている。

© Studio 24

© Studio 24

27歳での鮮烈なデビューbut期待された2作目での挫折から25年、CM界の巨匠となり自らの美学を詰め込んだスタジオを拠点に、唯一無二の映画を携え2000年に復活!以降「リビング・トリロジー」と呼ばれる3部作で世界を震わせ、映画の夢を叶える勇気をくれるスウェーデンの作家ロイ・アンダーソン

(下記はヴェネツイア国際映画賞で銀獅子賞を獲得した2019年の『ホモ・サピエンスの涙』予告編)

アンデション27歳の鮮烈なデビュー作は、以前のニュースレターで紹介したスウェーデン歴代映画ベストで、堂々2位に輝いた『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー(1970年)』。この作品は10代のみずみずしい恋を描いた名作だと紹介されることもあるけれど(そしてそれは決して間違ってはいないけど)核にあるのは強烈な社会風刺で、このまったく異なる二つの要素を組み合わせて映画を作ってしまうなど、デビュー作からまさに唯一無二の存在感を発揮している。

2000年に『散歩する惑星』で長編映画にカムバックするまで、アンデション監督は主にCM製作を手掛けていて、カンヌ国際広告祭でも8度の受賞歴がある。

アンデションは中道左派の社会民主党のために2度CMを制作しているが、1985年の選挙の際に作られた『なぜ互いに思いやる必要があるのだろう』と名付けられた作品は、顔を白く塗った役者たちが、格子柄の床(狭いスタジオの中でも遠近感を出すために使用されている)のブルーグレイの空間の中で展開する様々な短いエピソードを積み重ねて作られており、2000年以降のアンデションの長編映画の特徴的スタイルが、既にここで始まっていたこともわかる。

このCMで描かれているのは、老人を載せた移動式ベッドが病室に投げこまれるような乱暴な医療の現場、子どもが怪我をしたのに、診察の前にお金を出すことをせまる看護師と医師、給食の列に並ぶがお金がないために頭を殴られ食べ物をもらえない男の子、混雑する道で大きな荷物を持って倒れた人を踏みつけるように我先に道を急ぐ人々など、みんなが自分のことだけを考え思いやりを失くしてしまった世界だ。お金を儲けることや新自由主義がまるで新しい宗教のように信奉され始めた時代に、福祉が機能していないディストピア的な社会を描いたのがこの1分30秒の作品だった。

このCMは対立する中道右派の穏健党党首の怒りを買ったが(このCMを中止するように求めた)、映画は穏健党を名指しして批判したものではなかったので、社会民主党側は対応する根拠もなく、そして結果として当時支持率が落ち込んでいたオロフ・パルメ首相の社会民主党の政権続投に寄与した。

今、アンデション監督のこのCMから35年余り立ったが、世界の一の福祉国家として名を馳せたスウェーデンの姿は変わりつつある。1985年には起こらなかったが、私たちは今このアンデションが描いたディストピアの世界にずぶずぶと足を踏み入れつつあるのだろうか?

ロイ・アンデションは1969年以来、400本以上のCMを作り続けており、社会民主党だけではなく、コーヒーから宝くじ、チョコレート、ケチャップからタブロイド紙、自動車までありとあらゆるものをスウェーデンで売ってきた。

彼の作風は今のCM制作の現場にも大きな影響を与えていると思うし、ハッピーそうな人が素晴らしい商品について語るアメリカ風のCMをみるとしらけてしまうスウェーデンも多いだろう。一見なんの広告なのかわからないけど、強い印象を与え、最後にくすっと笑いながら何かを考えずにいられない、そんなアンデション監督の広告をいくつもいくつもスウェーデン人たちは見てきた。

スウェーデン映画協会は公式動画アーカイブサイトで、アンデション監督のCM特集も公開しているので、興味のある方はぜひ覗いてみてほしい。CMはほとんどセリフもないので、スウェーデン語がわからなくても大丈夫(だと思う😉)。アンデションの80歳の誕生日は3月31日です🎉

今のスウェーデンの若者もおそらく知らないスウェーデン広告のトリビア:
CMと書いてあるとこれはテレビ広告だと理解する人がほとんどだと思うのだけれど、スウェーデンは長らく公共放送しかなかった国で、広告のある民放によるテレビ番組の提供は1987年ころから始まり、本格化したのは1990年にTV4が開局してから。よって、このロイ・アンデション監督のCMも観ることができたのは映画館で、映画本編の前に流される広告だった。上で取り上げた社会民主党のCMなどは、そのCMをどの映画の上映の時に観ることができるか、CM上映の案内広告も新聞に出されたという。そう言えば私の夫も、映画館にに行くときは、広告を観ることも楽しみのうちの一つだったと話していたな。

スウェーデンの職場には健康管理手当(Friskvårdsbidrag)と呼ばれる制度があって、雇用主は従業員の満足度と健康促進のために、ジムやヨガの会員費やマッサージ費用などに一人あたり年間最大5000クローナ(約6万2000円)までを非課税で提供することができる。

この手当を出すかださないか、まだ出すとすればどれくらい出すかのは、個々の雇用主に委ねられているが、これまで私が働いてきた職場では多かれ少なかれいつもこの制度が運用されていて、その恩恵を得てきた。

今週、スウェーデンの映画興行主を取りまとめる組織は、映画館での映画鑑賞をこの健康管理手当の対象として含めるべきだとの提案を取りまとめた。健康手当制度は「健康」についての考え方を拡大する必要があり、文化的体験を他の人と一緒にしたり、映画を通じて感情を理解し、また表現することは、人々の心身の健康に対してポジティブな働きをすると捉え、映画鑑賞は手当の対象として認められるべきだと訴えた。

EUはすでにCulture for Healthというプロジェクトで、様々な形態の文化が人々の健康や貢献度にポジティブな影響を与えることを示す300の調査研究をまとめており、今回の提案はこの調査結果にも言及したもの。

スウェーデンでの映画館の入場者数は2019年の1590万人から、コロナ禍やストリーミングサービスのビジネス拡大を受けて、2022年には1040万人にまで減少しており、映画興行主にとっては厳しい時代となっている。しかし、この提案が受け入れられるのは、難しそうな気もする。ただ、ソファでストリーミングサービスばかり見ている人には、映画館にわざわざ出かけていくだけで、運動になってよさそうである。

パンデミックでルンドの小さな映画館の経営が苦しくなった時に、寄付すると好きな座席にネームプレートをつけてくれるという企画があって、今ではその映画館に私の名前のついた席がある(名前がついているだけで、いつもその席に座れるとかではない)。こういうのがあるとちょっと嬉しいし、映画館まではいつも歩いていくので、私にとっては映画館に行くことは健康増進にかなり貢献している。2時間ちゃんと椅子に座っているだけでも筋トレだし😉

助産婦でウプサラ大学のリプロダクティブ・ヘルスの教授ターニャ・トゥデーンさんは、2018年に成立した「性行為同意法」が、若者のコンドーム利用率に影響を与えた可能性があると考えている。RFSU(スウェーデン性教育協会)が継続して行っている調査によると、過去10年で、若者のコンドームの使用率はとても高くなっており、今回発表された最新の調査結果では3人に2人が避妊法としてコンドームを選んでいることがわかった。コンドームの使用率は、特に16歳から24歳の若者の間で増えている。

トゥディーン教授は、今は避妊の方法が数多くあるのに、これほど多くの人がコンドームを選ぶのは注目に値すると話し、またコンドームに対する意識が、同意法ができたことで変化した可能性を指摘する。より多くの人がお互いに配慮し、そしてより慎重な行動を選択するようになったことの現れではないかという。

スウェーデンの法案は、明確な口頭もしくは身体的な表現でセックス行為に応じる意思表示が必要とし、無言はもはや承認を意味するものとして受け止められないとした。

RFSUはコンドームについてどう思っているかに関しても調査していて、それによると、コンドームをセクシーじゃない、安全でない、魅力的でないと考える人は減ってきており、その代わりにコンドームを使用することを責任感、大人らしさ、自信といったものを結びつける若者も増えている。

ウプサラ大学でインタビューに答えていたヴェーラさんは、コンドームをつけることを要求する勇気のある女の子が増えたのではないかと話していたが、しかし、カップルで歩いているところをテレビの取材でとめられて「二人は避妊具なに使ってる?」との質問にきちんと答え、自分の考え方もちゃんと説明できる、スウェーデンの学生はすごい!

スウェーデン統計庁の最新のまとめによると、スウェーデンで貧困状態にある外国生まれの人と国内生まれの人の格差は拡大しており、EUの中でも一番大きくなった。非常に低い収入で働く人が増えており、統計庁が「物質的・社会的貧困」と呼ぶ状態の人が30万人強いる。これは、新しい服など物を買う余裕がなく、同僚とビールを飲みに行くなどソーシャルな活動を行う余裕のない状態を指す。この数値は16歳以上のスウェーデン人の3%強に相当する。

ヨーテボリ大学で貧困のついての研究を続けるビルギッタ・ヤンソン准教授は「労働市場はこの30年で大きく変わった。Eコマースで働く人、フードデリバリーやタクシーの運転手など、非常に低い賃金で働く人が増えている。さらにはこのような職場ではフルタイムで働けることがほとんどなく、状況を悪化させている」と話す。

2021年の状況をまとめた最新の報告書では、スウェーデン生まれで貧困状態にあるのは1.5%だが、外国で生まれた人の場合は10.3%。外国生まれの人は一般的に教育レベルがスウェーデン生まれの人よりも低く、職探しで不利な立場にあるが、同時に労働市場では、大人になってからスウェーデンに来た人は、同じ言語能力の若い人よりも仕事を得るのがずっと難しくなるなど、言語能力と年齢の両方の点での差別も見受けられるという。

この貧困状態は、予期せぬ出来事があれば対応できない、暖房費を節約する必要がある、借金を期限内に払えないなど項目で確認されているが、この状態は例えば子どもがサッカーチームに入るための費用や靴を捻出できない、友達の誕生日パーティーにもっていくプレゼントを買うことができないなどの状態につながっていく。

スウェーデンではまた最近、月曜日と金曜日には子どもたちが給食で食べる量が増えていることが確認されており、家庭で十分に食べることができていないことの現れではないかと言われている。そう言えばもうすぐやってくるイースター休暇の期間中も、子どもたちが十分に食べることができるように給食を出すことを決めた自治体のニュースを昨日ちらっときいた。

ヤンソン准教授は、貧困対策として、スウェーデンは児童手当や住宅手当などの給与を増やすこと、そして低所得の賃金やフルタイムで働くことのできる権利を見直すことが必要だという。

私たちの便利すぎるEコマースやフードデリバリーは、誰かの貧困の上で成り立っている。

今日は北欧ですらないドイツからのニュースなのだけど、へぇーと思ったので書かせて欲しい。

ドイツ東部にある醸造所がビールを輸出する際の二酸化炭素排出量を減らすため、粉末タイプのビールを開発した。修道院ビール会社Klosterbrauerei Neuzelleは、このおそらく世界で初めての粉末ビールの製造方法を導入すれば、ドイツの二酸化炭素排出量を3〜5%削減できると考えている。今は500ml入りのビール瓶の総重量は約1キロだが、これを45グラムの粉末と置き換えることができるからだ。

ビールは一般的にはワインよりは気候温暖化問題においてよいと考えられているが、スウェーデンの研究機関Riseによると、アルコール飲料の消費に伴う排出量は、スウェーデン人一人あたりで毎年52Kg。主な要因は、生産工程ではなくビールの輸送と包装によるものだ。

この修道院ビールは、水の入ったグラスに粉末を入れてかき混ぜてつくるが(紹介ビデオではミルクを泡立てる電動ミニ泡立て器が使われていた)、泡とビールの風味の点では既に満足できるところまで来ており、あとはこれに炭酸ガスとアルコールを粉末にして加えるという開発の最終段階にある。開発者たちは今年の年末には販売開始できることを確信しているという。

思えば、いつくらいまでだろう? 我が家でも1.5リットルのボトル入りの炭酸水を折につけ購入していた。家で炭酸水を作ることのできるマシーン(なんと呼ぶのかな?)を買ってからは、輸送された水をスーパーから買ってくるというようなことはまったくしなくなったので、ビールだって慣れればどうってことない? 私が普段ビールをあまり飲まないので思うだけかもしれないけど、出来たて(?)のビールは結構おいしそうでしたよ! (下記リンクから動画でみてみてください🍺)

スウェーデン最大の日刊紙ダーゲンス・ニュヘテルの今日の朝刊第一面はこんな感じだ。

ヴォロダルスキー編集長のツイッターより

ヴォロダルスキー編集長のツイッターより

国連の気候変動に関する政府間パネルIPCCが昨日発表した10年ぶりの統合報告書は、大規模かつ迅速で恒久的な排出削減が必要なことをまとめている。アントニオ・グレーテス事務総長は、気候危機の時限爆弾は時を刻んでおり、この報告書はその爆弾を解除するためのマニュアルだと言った。

ダーゲンス・ニュヘテルは、1,5度、1.7度、2,0度の範囲内に抑えるためには気候温暖化ガスをどれくらい急激に減少させなければいけないかをインフォグラフィックスでみせているが、このグラフをみて、これなら大丈夫そうだ、私たちにもできると思える人はいないだろう。この目標を達成するには、せめて削減目標とそれを達成するための手段が政策として既に世界中で決まっていなければならないように思える。しかし実際は、気温上昇が起こっても壊滅的なことは起こらないという懐疑的な意見をふりまいている政治家も未だにいるような状態だ。

ドイツのポスダム気候影響研究所のヨハン・ロックストローム所長は、このIPCCの「最新」の報告書はボトムラインとしてはとても重要なものだとしながらも、この報告書に含まれている研究は2021年10月までのもので、最前線の研究から2,3年前の状態を扱っていることに留意する必要を指摘する。報告書にはないが、非常に重要な点として、ティッピング・ポイントがこれまで考えられていたよりも早い段階で(低い気温でも)起こってしまうリスクが高まっていると言う。

以前このブログでも紹介した、これから今世紀末までの80年間にどのようなことが起こるかを10年ごとの段階別にまとめた本『奈落に落ちるまでの8段階(Åtta steg mot avgrunden)』の著者で、アフトンブラーデットの気候ジャーナリスト、ヨナタン・イェプソンは、今回の報告書は残酷で、これからの10年はとても重要で、まだできることがあったのになにもしなかったか、もしくは大きな変化を起こしたかが、歴史に刻まれる10年だとまとめている。

私たちが目の前にしているこれからの10年は、まだなにかができる時代で、それをすぎると(ティッピング・ポイントを越してしまうと)流れを変えることは難しい。

報告書は世界人口のうち最も裕福な10%の人々が排出量の34%〜45%を占めるのに、より貧しい国や人々が危機の影響を最も強く受けていることも再度まとめている。

私の夫は少し前から、所得と排出量の相関性は非常に強いので、気候危機対策にはみんな所得を低くするようにすればいいと言っていて、どうやら自身も実践しているようである。私も飲水は水筒でとか、肉は食べないようにしようとか、ちまちましたことを考えているだけじゃなく、所得を低く抑えることを第一の目標にすれば、後の問題はある程度自動的に解決できるのではないか。給与が不当に低く抑えられている人や、一生懸命働いても食費にも事欠く人の給与は上がらなければいけないが、生活に困らない程度の給与を得ている私たち夫婦のような場合は、所得にまつわる考え方を変えないといけないのかもしれない。

問題は、給与は高いほどよいという、これまで自分の中に埋め込まれている価値観とどう戦うかだけど、目指すには価値のある目標のように思える。

「脱成長」は自分から。

【追記・3月21日19時30分】

やはり、私ごときが思いつくことは浅はかである。

所得が減れば気候温暖化ガスの排出量も自動的に落ちてバンバンザイだと思ったけれど、この方法では私が払っている税金の額も減ってしまう。(そんなことは起こらないとは思うけれど)みんながみんな所得を減らして税金も減ると、様々な社会サービスが立ち行かなくなってしまう。

ふむ。もう一度『奈落に落ちるまでの8段階』に登場してもらうと、この本の結論はだいたいこういうことだった。

私たちが最悪の状況に向かっているのは間違いなく、避けがたい。私たちにできることは生産、移動、消費などあらゆる気候温暖化ガスを排出する活動をできる限り減らすことと、そしてできる限り植林をして木にガスを吸収してもらうことで、奈落に落ちるまでの時間を少しでも長く稼ぐこと、それだけだ。

それだけだとしても、次世代のためにはやらないという選択肢はない。

ノルウェーの3大スーパーチェーンの一つ、Kiwiがインフレにも関わらず食品の価格を凍結したら、一週間で60万人の新規顧客を獲得した。Coop ExtraとRemaがサプライヤーからの急激な値上げを受けて10%ほど値上げをした時にKiwiは価格を凍結した結果、ひとり勝ちの状態になり、その後他の2社も追随せざるを得ないことに。

Coop ExtraとRemeも再び価格を下げた結果、ノルウェーではこの2月の食品価格と全体のインフレ率が低下した、とTTが報じている。Kiwiでは6週間以上、5000品目の価格を上げていないがこれが収益性に影響を与えているかどうか同社はコメントしていない。

一方スウェーデンの食品価格は、他の北欧諸国より大幅に上昇しており、2月のノルウェーのインフレ率は(EUの測定基準で)8.7%だったのに対し、スウェーデンでは21.6%だった。へ! 21.6%! ノルウェーのニュースよりこっちの方がびっくりではないか。

気を取り直してニュースを続けると、この記事には、他にも私が知らなかったこともいくつか書かれていた。ここ1年間ノルウェークローナはスウェーデンクローナに対して弱くなっていること(デンマーククローナとは正反対だ)、ノルウェーは農業保護政策として、例えば輸入チーズに高い関税を掛けているので、スウェーデンのチーズはほとんど売られておらず、店頭に並ぶチーズの種類も少ないのだとか。

またTTによると、ノルウェーではサプライヤーが食料品店に価格交渉できる機会は年に2回しかなく、さらにはインフレになる前から食品価格が高いと書かれている。すぐ隣の国だけどいろんなところで事情は異なる。

ふむ、今年の夏はデンマークに旅行に行きたいなちょっと考えていたけど、デンマーククローナが高くなっているので、どうしようかとも思っていた。ノルウェークローナが弱くなっているのなら、この機会にノルウェーにしたほうがいいのかな? でも少しだけ為替がよくなった程度では、ノルウェーの物価の高さはスウェーデンから行くとあまり変わらないのかも。

***

では、また来週!

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